遊木くんの様子がおかしい




「……ありがとう。好きって言ってもらえて、すごく嬉しい…」




私は緊張しながらも、なんとか言葉を口にする。



本当に嬉しい。

私なんて大した魅力もないし、好きになってもらえることはすごく光栄に思える。


鹿野くんは優しいし、紳士的だし、大人っぽいし、魅力的なところがたくさんある。



……でも、

私には……他に好きな人がいるんだ。




「あの、私…、」


「ちょっと待って!」




突然、私の言葉を遮った鹿野くん。

珍しく大きな声を出してて、私はビックリして目をパチクリさせた。




「返事……もう少ししてから聞かせて欲しい」




鹿野くんは顔の前に手を合わせて、申し訳なさそうに私を見つめる。



……え??

どういうこと?




「一週間、考えてみて欲しいです…」


「…一週間…?」


「ごめん、勝手なお願いしてるのは分かってる。でも俺、ほんとに三島さんのこと好きで……。

あの…実は1年の時から好きでさ…」




……え!?

そうだったの!?

こんな私のことをそんなに長い間…!?




「初めて見た時から雰囲気が好きだなって。そこから気付けば目で追うようになってて……。

美術で描いてた中庭とかもすごい上手で綺麗だったし、器用な人なんだなとか勝手に思ってた」




比較的早口で話す鹿野くん。

動揺しているのが私でも分かる。


私が描いた美術の作品まで見てくれてたなんて……。


本当に驚きだ。