ひだまりで誓う桜色の愛

彼が指を差す先をたどる。


便箋の1行目には、“もし彼女さんがいるなら、ここから先は一緒に読んでね”。

2行目には、“未来の彼女さんor婚約者さんへ”。



「いい、の?」

「うん。千早さんに読んでほしいんだ」



予想していなかった展開に一気に緊張が走る。


付き合ってもいない人間がいいのかな。

でも、沢村くんは今、過去を清算しようとしている。

その背中を押せるのは、私しかいない。


深呼吸で緊張を落ち着かせたのち、体を寄せ合って手紙を読む。



はじめまして。私、和久井 陽菜といいます。

これを読んでいるということは、恐らく私のことも宗星から耳にしていると思いますが、改めて自己紹介させてください。


宗星とは小学生の頃からの友達で、中学時代は1年半ほど付き合っていました。


突然の手紙に驚かせてしまって申し訳ありませんが、あなたにお願いがあります。


宗星のことを隣で支えてあげてください。


宗星は、超がつくほどの気遣い屋さんで、まるで紳士のような人ですが、育った環境柄、昔から大人びていて、甘えることがめちゃくちゃ苦手です。