ひだまりで誓う桜色の愛

百の位を1にセットし、スマホ画面を横にスワイプ。次は11月の日付を入れていく。

けれど、10月と同様、全滅だった。


残るは9月のみ。


お願いします。どうか開いてください。


ダイヤルを回す手を固唾を呑んで見守っていたその時。



「あっ」



カチッと音がして、南京錠が外れた。



「まったく……もう少しわかりやすい数字にしてくれよ。嬉しいけどさ」



眉尻を下げて笑いながら文句を呟く沢村くん。


解除番号は、0901。

距離が縮まったきっかけの日ではなく、初めて挨拶を交わした日だった。


彼の手によってゆっくりと蓋が開かれる。


取り外し可能のトレーがついた2段式構造。


上段には、シャープペン、ストラップ、花の形をした消しゴムなど、細々したものが。

下段には、髪飾り、アニメキャラのマスコットキーホルダー、植物園のチケットが入っていた。