コーラみたいな、色の髪も。 きら、ってひかる、眠そうに細められる瞳も。 「巴南(はな)ー......」 私のことを、そんな風に呼ぶのも、 一人しかいない。 「んー?」 「帰ろぉ......」 「分かった。ノートは出した? 提出期限今日のはずだけど」 「出してない」 「出しなさい」 裕木(ゆうき) 途々(とと)。 私の、クラスメイト。 ......私の、好きな人。 「じゃ、またねえ、巴南~」 「...また新学期」 そう、別れて高校一年生としての生活は幕を閉じたはずだけど——。 ..........❋