うそつきな唇に、キス






「……わたしと若サマが、お互いに対する質問を思いつくまでですからね」

「ワーい!!」




手を大きく万歳してすぐさま笑顔になる睿霸に、苦笑いしながら肩をすくめていた、ら。



「…………、」



ふと、視線を感じて顔を横に流す。

……と、若サマがずっと床に向けていた目を、なぜかわたしに集中砲火させていた。


……え、え。な、なんだろう。あれ、どういう意図を持った目線?

あ、きれてる、とも少し違う、し、………え、な、なんだろう、ほんとに。わからない。




「あ、あの……若サ、マ?何かわたしに言いたいことでも……?」

「……………いや、」



すい、と再度目を伏せた若サマの視線の意図が、今回はよくわからなくて。

……なん、だったんだろう。すごく、何か言いたげだったことは、わかるのだけど。


でも、若サマが何もないって言うんだから、これ以上突っ込んで聞くわけにもいかないし。

……ままならない、なあ。


そんな思いを込めて、静かに息をついた時。




「えるちゃんえるちゃン!」

「あっ、はい、では、質問をどうぞ」




睿霸にテンポよく呼ばれて、慌てて不可解な視線から声がした方へと顔を背けた。