「……そうですね。次に行きましょうか」
もうだいぶ話題はそれちゃったし、これ以上突っ込んだ話を聞いてもどうにもならないだろうから、そう言った、のに。
ひとりだけ、どうにも納得いかない人がいたみたいで。
「おい!!若!!!」
二度目の怒声が、静かな教室に鳴り響いた。
「おっまえは本当に、自分のこと話さないのも大概に─────、」
「こ、琴!わたし気にしてませんから!」
若サマのほっぺたを摘んでいた手を離し、見たことがないほど目くじらを立てて怒る琴と若サマの間に、慌てて滑り込んだ。
まずい、これ、本当に怒ってる琴かもしれない。
「なんでえるは怒んねえんだよ!これ普通にキレていいやつだからな?!」
「べ、別に絶対回答を聞きたかった質問ではないので、流されても問題ないんです!」
「〜〜〜っ、そうやってえるが若を甘やかすからコイツの無愛想度が増してくんだよ!少しは自重しろ!!」
「なっ、なんでわたしが怒られてるんですか?!」
わたし別に、甘やかした覚えないのに!



