瞳を伏せ、頬杖をつく手のひらで口元を覆ってしまった若サマの表情は、よくわからない。
人一倍表情変化をしない人だから、一部でも顔が隠れていると、機微から悟ることが余計に難しくなってしまう、けれど。
「……はい、必ず」
微笑みながらそう返した時、わたしがいつも座っている前方の席、つまり睿霸の指定席に、本人がどかりと勢いよく座り込んだ。
「んじゃ、立会人も来たし、早速質問会始めヨか」
「……えっ、もしかして睿霸、そのために一緒にサボってるんですか?」
「……まあ、若くんがえるちゃんに対して不誠実なことやる可能性の方が低かったけど、万が一に備えて一応、ナ」
背もたれを前方にして椅子に跨った睿霸は、琴がいつもとは違う席、若サマの前の椅子に着席したのを見届けて、わたしの定位置を指差した。
「ほら、えるちゃんも座って話ソーや」
「あ、……はい、」
促されるままわたしも着席し、準備は整われる。
「─────それジゃあ、僕、喵睿霸の立ち会いのもと、質疑応答の場を開催しよか」



