うそつきな唇に、キス





「ヅあッ……?!」

「わたしに対する敵意が感じられないとはいえ、睿霸から目を逸らすのは些か心配だったので。一時的に動けなくなっていただこうかなと」

「そ、んで、頭突キす、る……っ?」

「軽い脳震盪くらい起こさないと、睿霸から安心して目を逸らせないので」



頭をふらふら揺らしている睿霸は、呂律も上手く回らないのか、途切れ途切れにしか言葉を紡げていない。

さっきの気持ち軽めの頭突きで、自身の頭がまあまあ物理的に硬いことがわかったから実践したんだけど、少し強くしすぎたかな。



「える、ちゃ、頭、かた、すギぃ……っ、」

「わたしに対する苦情より、今すぐその首を落とさないことに感謝してほしいくらいなんですけど……」




いくら睿霸がフレンドリーだからといって、やっていいことと悪いことくらいある。

……わたしにだって、許容できないことも。


とりあえず、睿霸の言い分もあるのですいすいとスマホを操作して、あの日、若サマが毒を自ら呷って倒れた日に送られてきたメッセージを見ようとした、のだけど。




「……あれ、」

「……っつぅあ〜ッ、」

「すみません睿霸、ちょっと悶えてないで答えてもらえますか?」

「誰ノせいで僕今こうなっとると思っとん?!」

「睿霸のせいですね」

「そうやねッ僕の自業自得でした!」