うそつきな唇に、キス





ぱち、と一度瞬かれた瞳。

続いてほんのり広がる口角。


開かれようとする、くちびる。



それを、阻止するように。




「─────ざんねんです、」




がつ、と、持っていたスマホが床に激突するのも構わず、睿霸の首に、片足を回した。


……が、勢いをつけたそれが睿霸の首を薙ぎ倒す前に、目標が視界から消える。




「ちょっ、えるチゃんちょーっと待、」

「─────睿霸のこと()、始末するつもりじゃなかったんですけど、」




なぜか屈んでわたしの古いスマホへと手を伸ばした睿霸の顔面に、もう片方の足を折りたたんで、今度は顔面へ標準を合わせた。

……けれど、それも反則的な反応速度で睿霸の両手によりガードされてしまう。




「顔面に膝蹴りはヒどない?!って、んなことよりえるちゃん僕の話ヲ─────、」

「睿霸は、いい協力者になってくれると思ってたんですよ」




……が、それをすり抜けるように折り畳んでいた足を伸ばすと、リーチが長くなったそれは、的確に睿霸の内臓をうがった。




「っ、ぐ、」

「……だから、ほんとうに、心の底からざんねんでなりません」