うそつきな唇に、キス





そう言いながら、ほい、とわたしに差し出したもの。

それは。




「……わたし、もう新しいスマホ貰ったんですけど……」

「まアまあ、もともとえるちゃんのやし!」




睿霸に没収されていた、わたしのスマホだった。

けれど、睿霸に言った通り、喵家別邸から帰った次の日には若サマから新しいスマホを支給されていたので、正直いらない物も同然なのだ。


どうしようかなあ、と思いながら、無意識に電源ボタンをかちりと押し込んで。




「……え?」



そこに並んでいた通知に、目を疑った。


画面には〝不在着信75件〟というとんでもない数字と文字列が浮かんでいて。

うち、28件は数日に分けて、登録名〝こと〟から。



残り、47件は──────


たった1日、それも数分の間に並んだ

〝わかさま〟という登録名からの通知だった。