「〜〜〜ッ、やろ?!やっっっっっぱえるちゃんもあいつらのこと嫌イよな?!」
「えええ、なんでそんなにテンション高いんですか……?」
大嫌いと口にしたら、睿霸の沈んでいたような、少しぎこちない空気が一気にほころんで、思わずたじろいでしまった。
だって、こんなに前のめりで肯定されるとは思ってなかったから。
「こっち側では〝すき〟ヨりも〝きらい〟の共感のほうが受け入れやすいっちゅーか、〝すき〟は自分にとって圧倒的弱味になりやすいんやけど、〝きらい〟は相手の逆鱗に触れるようなもんやから、あんま弱味としては使えんねん。やから、〝きらい〟が一緒ヤと結構嬉しいんよ」
にこにこ、まるで睿霸の周りの空気ごと和らいだかのような。そんな、笑み。
……わたしが共感することが珍しいのはわかる、けど、……でも、どうしてそんなに、喜べるのだろう。
うれしいと、言えるの、だろう。
だって、わたし、は─────、
「……へんなひとですよね、睿霸って」
「それ僕に面と向かって言える子なんて、そうそうオらんよ」
わたしの唇の隙間からこぼれ落ちたささめきは、きれいに睿霸に拾われた。
……拾われて、くるまれる。
「……まあでも、確かに〝すき〟よりは〝きらい〟の共感の方が得られやすそうではありますね。こっち側の人って、〝すき〟より〝きらい〟の枠のほうが多そうですし」
「それコっちの人間がまあまあ陰気やって言うてない……?!」
そんな例え用のない、強いて言うなら生暖かい感覚を、肩をすくめて誤魔化した。



