「……けど、そうですね、」
その時、ふと、底意地の悪い言葉が思い浮かんだのは、わたしの性根が腐っているからなのか、はたまた、別の理由があったのか。
……まあ、半分以上はきっと前者なのだろうけど。
「もし、今回のこと以外で睿霸の目に止まってしまうようなことをアレがしていたとしても、わたしが睿霸を止めることはありません、とだけ言っておきましょうか」
例の夜の会話で、まあまあ目立つことをしていたのは睿霸とアレらの会話から推察できる。
だから、その処遇に関しては、一切こちらは関与しない。
そんな意味を込めて吐いた言葉は、どうやら睿霸に正しく伝わったらしい。
「ぷっ、……ふ、うん、えるちゃんの寛大なル配慮に感謝しとくわ」
「それ絶対思ってないですよね?」
またもや肩を揺らして笑う睿霸だったけれど、今度は少し、そして明確に。
笑い声の中に冷たい薄情さのようなものを、感じた。



