うそつきな唇に、キス





「まあ安全言うても、めちャいろんな理由が交錯した結果の〝安全〟やけどな」




そう言って、睿霸は最初に自分の足元を指差し、次いで未だ床に這いつくばったままの彼ら、つまり白棟の方を指差した。




「基本として、ここは表側の人間と裏側の人間の両方がオるやろ?その理由はまあ将来友好関係築くために〜とかテイのいい言い訳があるんやけど、ほんまのとこは表側の連中が裏側の人間に少しでも慣れとくためやネん。もっと簡単に言い換えるンなら、……そうやなあ、裏側を監視するため、やろか」

「……ああ、なるほど」



だから、先程生徒会に嘘を吹き込んだあの女の子は、〝そういう意味〟だと言っていたんだ。

……そして、今の今までそのことをまるで知らされていなかったわたしの場違いさが浮き彫りになる。


ちゃんとこっち側に足を踏み入れてもう数ヶ月になるのに、知識の差がありすぎるというか。偏りすぎというか。


……これを意図的に知らされていなかったのか、はたまた知っていると思って知らされていなかったのかで、また意味合いが違ってくるけれど。




「そのたメに表側と裏側の有権者どもが集められとる校内でひとりの生徒を狙うなんて真似やったら、一体どうなるとえるちゃんは予想する?」