「えるちゃん、」
探るような、梟の如き瞳だと思った。
狐でも、狼でも、虎でも、ライオンでもなく。夜にひっそりと爪を剥き出しにする、梟だと。
だからこそ、驚いた。
「─────質問会、開催せえへン?」
そんな、表面上はひどく平和そうな文言が放たれたことに。
「……質問会、ですか?」
「せやセや。僕が今からえるちゃんに10個質問するけ、それに対してえるちゃんはイエスかノーで答えテくれたらええよ」
「……あの。それをしたとしても、わたしにメリットないですよね?」
「メリットならアるで?」
何もかもを見透かしているようで、何もかもをつまらないものと認識しているような瞳が、弧を描いた。
「えるちゃんが今最も知りたいであろウ、若くんのことについて教えたる」
……睿霸の真意は、まったくと言っていいほど見えなかったけれど。
「……わかりました」
どうせ引き下がる気などないということは、若サマや琴とは違う短い期間の中でも、嫌というほどわかっているつもりだったから。



