そう不敵に微笑んだ睿霸は、わたしの更に奥へ座っている人物へ声を投げた。
「じゃ、麗孝、あとは頼ムわ」
「はっ、はい!」
随分と硬い声を上げたのは、今まで必死に空気に徹していた男の子。
たぶん、16か17くらいの歳。小脇に抱えた小さな箱には、化粧道具が入っているのだろう。睿霸が連れてきているのには何か意味があると思っていたけれど、まさかこのためとは。
「で、では、失礼いたします」
「はい。お願いしますね」
かたかた震える手を見るに、どうやら睿霸はわたしのことをかなり歪曲して伝えているらしい。
わたしの容姿は第一印象で好感を抱きやすいみたいだし、何より睿霸の前であまり派手な言動は……、……………。
…………、いや、してた。そういえば、バイクで門を破壊するという奇行をおかしていた。
あれは怯えても仕方がない動きだった。
「プっ、えるちゃんめーちゃ怖がられとるやん!」
「…………、」
「その若クんみたいな無言の圧やめてーや」



