うそつきな唇に、キス





……きらいって、そういうものなんだ。

人に対して、物に対して。そういう感情は抱いたことがなかったから、睿霸の言葉は割とすんなりわたしの中に入ってきた。



「……そう、ですね。じゃあ、……ちがう、と思います」

「ええ、ちゃうノ?」

「はい。と、言うよりは……似てる、って思いました」

「…………はア????」



瞬間、睿霸の顔が、険悪になった。

眉を吊り上げ、長いまつ毛が瞳にかかっているせいか、目を細めているように見えて険悪さが倍増。


けれど、睿霸がどこに怒っているのか全くわからないから、フォローのしようもなくて。



「あ、いや、もちろん能力とか性格とか、そういう側面ではなくて!なんというか、身近な人に守られているという点においてはかなり似てるかなあ、と」




若サマや、琴や、睿霸。

わたしが知らないところで、きっと、面倒な厄介事が舞い込まないように配慮してくれているんだと、勝手に思ってる。