うそつきな唇に、キス





「それになあ、きみは僕のこと知っとるはズやで?……おじいちゃんとこの孫娘チゃん?」

「……ぁ、」



その独特な呼び名で思い出したのか、女の子の顔色がさあっと一段と悪くなった。

青色から白色へ。月明かりのもとでもわかるほどに。



「……み、みんな、さ、さがって、て、」

「……えみり?」



よろよろと銀髪の子、おそらく総長と呼ばれるであろう子の肩をかりて立ち上がった女の子は、彼の声が聞こえなかったように、深々とお辞儀をした。



「こ、此の度、は、喵さま、の、部下のかたの、お手を煩わせて、しまい、まっ、誠に申し訳、ありません、でした……っ」

「え、えみちゃん?なんでこんな奴らに謝って、」

「みんなは黙ってて!!!!」



随分と小柄な子がおろおろしたまま女の子の背に問いを投げるけれど、彼女の厳しい一喝に暴走族の人たちは全員目を見張らせて押し黙った。


それほど、彼女にとって睿霸は脅威かつ慎重に相対さなければいけない存在らしい。


……睿霸、この子に一体どんな第一印象を与えたんだろう。