うそつきな唇に、キス





またひとつ、若サマについての新たな情報、だけど。

そんなことに喜んでいる暇はなかった。



「ほら睿霸、」

「ヤからえるちゃんが、」



お互い、あの面倒くさそうな現場にどちらを突撃させるかで、なんともまあ醜い争いをしていたから。



「今日くらいは善行したらどうですか!」

「僕みたいな人間が今更善行したっテ地獄行きは変わらへんねん!あと飴玉に返り血浴びせたなイ!」

「後者がかなりの本音ですよね?!」



仕方がないので、折衷案として燗流さんを連れてくることを提案したら、渋々納得してくれたようで。



「じゃあ呼んできます、ねっ?!」



踵を翻しかけたその時。

いきなりぐいっと襟首を掴まれたかと思うと、思いっきり、それはもうわたしの体が宙に浮くくらい強い力で後方に投げ飛ばされた。



それも、わたしが捉えられないくらいのスピードで。



「……る、睿霸〜〜〜〜?!?!」