「ん、メっちゃつまんなそうにしとるで。若くんや側近くんといる時はもっと表情筋動いてんのに、えるちゃんこっちに来てから呆れた顔しかシてへんし」
「……あのそれは、つまらないとか依然に睿霸のせいなのでは……」
「エ、僕?」
自分に指を向けて目を丸くする睿霸の様子を見るに、本当に理解できていないらしい。
睿霸は一度、己の言動を振り返ってみた方がいいと思う。
わたしに対して隙あらば勧誘やらアニメやらのことしか話さないんだから。それと若サマやわたし関連の弱味を聞き出そうとしてくるところとか。
それを指摘しようかしまいか迷っていると、ふと車が止まったと同時に、前方からおずおずと声がかけられた。
「……睿霸様、」
「あ、コンビニついたンか。ほなえるちゃん、なんデもええからお菓子買ってきてくれへん?あ、手が汚レんやつで頼ムな」
「それなんでもいいって言わないと思います……」
ひとつため息をつきながら車を降り、自動ドアをくぐりかけた時、思い出した。
そのままくるりと踵を返して、さっき閉めたばかりのドアを開け放つ。
「……あの、睿霸」
「うぉワ!なんやえルちゃ、」
「……………わたし、無一文なんですけど……」
「……ホえ?」



