うそつきな唇に、キス




自分も言い募りすぎたと反省したのか、一度息をはいた琴だけど。

相も変わらず、視線は鋭い。


そして、その鋭利な視線はもちろん、わたしに向けられていて。



「……わかりました。若が回復したら、俺から直接伝えておきます。ですが、くれぐれもえるに怪我がないように配慮してください。えるに傷痕なんてできたら、若へ向ける顔がありませんので」

「あ、それならバイクで睿霸の家に向かってる時に、後方から射撃されて左腕をかすめました」

「まさかのもう手遅れなのかよ!!!!」



ついでにバイクもちょっと破損してしまったことを伝えると、金の方は心配いらねーだろ、と琴に真顔で言われた。


……門と玄関の弁償は、まだ言わないでおこう。うん、たぶんそれがいい。




「……喵さま。あくまで、えるを一時ヘルプに出すだけですからね」

「何回も言われんくてモわかっとるって。だいじょーぶだいじょーブ。危険なこトはさせへんよ」



まるで自分に言い聞かせるように、仕方なくも琴が頷こうとした、その時、だった。