うそつきな唇に、キス





「……あの、誤解しか生まない言い方はやめてください。琴も違いますから、そんな衝撃受けたような顔しなくて大丈夫です」



慌てて肩を抱く手を振り落として、琴に向き直る、と。

また、あの般若顔で迫られた。普通にたじろぐ勢いで。



「今のどういうことだ?!誤解しか生まない言い方って、でもあれが全てじゃないのかよ?!」

「いやっ、だから違いますって!ただちょっとお手伝い、所謂ヘルプに借り出されるだけですから!」

「……ヘルプ?」

「はい。なんか、ちょっと手伝ってほしいことがあるみたいで、即戦力となるわたしがいいって睿霸が希望しまして。あとたぶん単なる興味です」

「……はあ、なんだ、それだけか。ならよかっ、」

「あ、でも、いつでもヘルプに出られるよう、しばらく睿霸のお宅にお邪魔することになりました」

「ぜんっぜんよくねえわ!!!!」



安堵しかけた琴は、わたしの最後の言葉により、再度荒れ狂うお顔になった。


え、ええええ……。これがいちばん被害が最小になる条件だと思ったのに……。