その時、不意に視界に若サマの右手を見た。なんとなく、若サマも琴と同じようなリングをはめているんじゃないかと思って。
……けど。
「そういえば、アクセサリー類はまだ買ったことなかったな。える、金属アレルギーとかはあるか?」
「いえ、ないと思います」
「この際だからなんか買っとくか?」
「乱闘時には邪魔にな、……あ、でも、リングならメリケンサック代わりになるかもですね……?」
「お前はアクセサリーを一体なんだと思ってんだ……」
呆れたように言う琴は、きょろきょろ辺りを見渡して、近くにあったアクセサリーショップにわたしを引きずって行った。
「なんでもいいから選べ。えるが初めて見せた物欲だし」
「え、えええええ……。わたしこういうの選んだことないですけど……。でも、装飾が多くついたやつの方が殺傷力は高そうですね」
「だからリングをそんな風に選ぶな?!」
「……ゴツいものはお前の細い指には合わないだろう。というか、そもそもサイズが合わない」
「あ、若サマ」



