・ もしも、きみのチョコに毒混ぜたら。 きみは私しか見えなくなるのかな。 きみが最後に食べたものは私の愛で、きみの瞳に最後に映るものはわらった私の顔で、きみが最後に触れるのは私の手で。 それもそれでいいかもなって、歪んだ愛。 湯煎にかけるボウルの中で、板チョコがどろりと溶けて、だんだんと形をなくしていく。かろうじて四角い形を保っているように見える欠片も、ヘラで触れてみれば最も簡単に液体に変わる。 むせるくらい甘い匂い。 ねえ、洸。 早く私がいなきゃ生きていけなくなってよ。