「ブレントン様……」

 嫉妬に狂いそうだなんて、まるで小説の中の情熱的なプレイボーイの台詞だわ。

 こんなわたしにそんな台詞が投げつけられるなんて、ちょっと前まで想像もしなかった。

 姉はとんでもない人だったけれど、彼と結び付けてくれたことだけは感謝すべきよね。

 ハッとすると、ブレントンがすぐ前に立っていた。