「ねえ、このみちゃんは俺のことだけが好きでしょ?」
「うん…っ」
「ちゃんと言ってくんなきゃ、このみちゃんの意識が余裕で吹き飛ぶくらいのことする」
「………っ」
「……え、言わないの?言いません?頑(かたく)なな決意?ぜったい曲げないこのみちゃんの本気?そう取っていいの?
いいか、いいよねもう。まじで都合よく解釈するぜ俺は」
すき、結多くんだけが好き。
でも期待しちゃうから、私の口はきゅっと結んだまま。
「あー…、まじか。なにこれ、夢オチとかだったらさすがに俺は悲しみの結多になりますけど大丈夫?」
プチンっと外された、背中のホック。
「夢じゃない?」と確認してくる甘い囁きに、私はゆっくり首を縦に落とした。
「さいっこう。───…愛してるよ、このみ」
結多くんはきっと、たくさんの顔を持っている。
元気な顔、面白い顔、優しい顔、それはクラスメイトたちも知っている顔だ。



