高校1年生のときから付き合っている結多くんとは、1年が経った今でも変わらないどころかエスカレートしているように感じる。


なにが、と説明するならば、うーん……なんていうんだろう。

私に対する愛の大きさというか、そういうものが。



「それでね結多くん、えっと……結多くんはビターなほう───」


『好き。すっげえ好き。甘いのもビターなのも、なんでも食いますよ俺は』


「あっ、そうですか…」


『うん、うん。うんうんうん』



食いぎみだ……。

まるで今の話題をずっと待っていたかのように、最後まで聞くことすらせず解決。



『このみちゃんごめん』


「え?」


『俺がいま爽やかな反応をしつつも一瞬のあいだにしてしまった妄想を唐突に話していい?』


「はい…?」



いつだって彼は唐突で突然なひとだ。


クラスのなかでも目立つ男の子で、女の子たちにも人気で、教師の説教すら天性のもので柔らかくしてしまうような。