「今年は本命が欲しいって言ったら、困るかな?」 ふたりきりの部屋に、自分の声が響く。 「え……ごめん、それってどういう意味……?」 君は戸惑いを隠せない様子で、少し声を震わせながら尋ねた。 「ひなのこと、好きだってこと」 「……え」 「ひなのこと、女の子として好きだよ」 驚く君の表情に、胸が苦しくなる。 やっぱりずっと、気付いていなかったのかもしれないけど。 ずっと、君だけを好きだった。