「別に。暇だったからやってあげただけだから、感謝しないで」
さすがにしらを切りとおすことは不可能だと思ったのか、彼は自分の行動だと認めた。
「嫌。感謝する。とても助かったから」
昨日、彼がしてくれていなかったらもっと遅い時間まで残る羽目になっていた。
そしたらお父さんをもっと心配させていたかもしれないし、危ない目に逢っていたかもしれない。
菊池伊月のした行動で私が助かったことは紛れもない事実。
「あんたって見かけによらず頑固だね。もっとなよなよしてるかと思ってた」
な、なよなよ....。
そんなに頼りない人間だと思われていたのか、私は....。
確かに優柔不断なこともあるし、妃沙に頼ることも多いけども。
「それは誉め言葉として受け取っておくよ。頑固なところは私の長所だから」



