「それ...!」
彼の生徒手帳を出した瞬間、少しだけ驚いたように目を見開いた。
「あなたの生徒手帳。昨日、黒板の近くに落ちていたのを拾ったの」
「.........」
「私が眠る前には絶対に落ちていなかった。だけど、あなたが帰った後に見つけたの。どうしてかな?」
「.........」
そう尋ねても一向に答えはしない。
「それと昨日、不思議なことが起こったんだ。黒板を消す前に寝てしまって、起きたら綺麗に消されて掃除されてたの」
そしてそんな黒板の近くに彼の生徒手帳が落ちていた。
この2つの出来事を紐づければ、探偵でなくても真実は導ける。
「ありがとう。昨日、伝えられなかったから。今ここで言わせてもらうね」
このまま直接お礼を言えないのはずっと気持ち悪いと思っていたから、言えてよかった。



