彼は3年生で今までずっと学校に通っていたのだから、今回みたいになったことがある。
だから決して予測できなかったわけじゃなくてこうなることも見越して来た。
つまり私のせいじゃないって言ってくれているんだよね...?
菊池伊月の不器用な優しさに思わず、にやけてしまった。
「何にやついてるの。緩みきった口元、隠しきれてないけど」
すると速攻指摘されてしまった。
「菊池伊月って案外、優しいよね」
クラスメイトの名前すら覚えていないのに、気づきにくい優しさを発揮してくる。
注意深く見てないと見落としてしまいそうな優しさだと思う。
「....何それ。あんたにそんなこと言われる筋合いないよ」
その言葉が照れて出たものだということは、彼を見ていれば明らか。



