「いや....。ちょっと話があって探してたんだけど、教室にいなかったから」
「話?」
「そう。あと謝りたいこともあって」
「俺、あんたに謝られるようなことなんてないと思うんだけど?」
私を見る彼の頭には?マークが浮かんでいるように見える。
「菊池伊月の気持ちも知らずに、気軽に教室に来てなんて言ったのよくなかったかなと思ったの」
今日の午前中の騒がしさっぷり、物珍しさで注がれる不特定多数の視線。
あんな状況で落ち着くことはできないし、居心地が悪かったと思う。
「あんな状態になるなんて思わなかったの。居心地悪かったよね。私だったら絶対に耐えられないから、だからごめん」
もしかしたら彼はこうなることが分かっていたから、教室に来ることはしなかったのかもしれない。



