その日の授業はいつもと違っていた。
みんな授業中でも集中できていないようで、菊池伊月の方に視線をチラチラ見ているのが分かる。
生徒のみならず先生まで彼が普通に授業を受けている姿に驚いているようで、気にかけているのが見て分かった。
普段噛まない先生まで噛み噛みになるし、授業の答えを間違えたりで散々だった。
菊池伊月、彼にどれほどの影響力があるのかこの数時間だけで十分に思い知らされた。
そんな時チャイムが鳴って昼休みの時間がやってきた。
...よし、もう今しかない!
「妃沙ごめん。今日のお昼は一緒に食べられない」
「了解。行ってらっしゃい」
多くを語らずとも分かってくれる友達の存在が何よりもありがたい。
これから私が何をしようか分かったうえで背中を押してくれる妃沙が大好きだ。



