隠れオオカミくんに溺愛されてます!?




騒がしいところを通り抜けて、私の席へ一直線に向かう。



廊下内だけじゃなくて教室内も空気がざわざわしているのが分かる。



いつもと特段変わったことがないように見えるけど、何にこんなざわついているのかが分からない。



「あ、朱音!」



とりあえず自分の席に着くと慌てた様子の妃沙がやってきた。



「妃沙!ちょうどいいところに!探してたの~」



この様子妃沙なら何か知ってるかと思って探してたんだよね。



「とりあえず見てよ、あれ!」



なぜかテンションの高い妃沙に言われるまま、指さした方向を見ると───



いつもは空席である席に座っているみんなとは違う空気をまとっている彼。



「.....なんで、菊池伊月が?」



なるほど、この空気の正体が分かった。



彼が朝からこの教室にいることが珍しくてこれだけ注目を集めているんだ。