このことをお父さんと正直に話したことはないからこれは私の想像に過ぎない。
だけど、母の遺影の前でひたすら謝って自分のせいだと嘆き涙を流してうなだれているお父さんの姿を私は見てしまった。
誰も周りにはいなかったからきっとあの姿を見たのは私だけ。
その時からだった、お父さんが昔の姿とはガラリと変わって今の姿になったのは。
お母さんが亡くなってこの家は私とお父さんの2人暮らしとなった。
自衛隊の最前線からは退き、事務官となり全国を飛び回るといったことはなくなったし、今の口調になったのもお母さんが亡くなってから。
あの時からお父さんが必ず家にいてくれるし、今まで以上にそばにいてくれることが増えた。
お父さんが何を思ってそうしたのか私は聞かなかった。
だけど、お父さんが決めた決心を疑うつもりはないし1人親になっても変わらずに注いでくれた愛情は本物だから。



