そんな時間にまどろんでいた時に、ふと伊月が読んでいた本が目に入った。
普通の文庫本よりも分厚くて、どこか年代物のように感じられるその本は英語でタイトルが書かれていた。
「伊月は読書が好きなの?」
「何いきなり....」
「あの本がたまたま目に入ったから」
前に会った時も確か、本を読んでいたし。
「あぁ、あれね。まぁ読書は好きかな。色んな知識を得られるし」
「昔から?」
「中学生の時かな。知り合いに勧められて読み始めてからハマったから」
「へぇ。その知り合いの人に感謝だね」
「....そうかもね」
一瞬の間があったのが気になったけど、そのまま会話を続けた。
「あの本はどんなストーリーなの?」
「簡単に言うと、1人になった天涯孤独な少年がもがいて足掻く話」
「めちゃくちゃざっくりした内容....」



