「.....ん」
「あっ、起きた?」
うっすらとぼやけた視界の中で、聞きなれた声が耳に届いた。
「....あれ、私...」
「寝てたよ。1時間くらいかな?」
「....嘘」
私はどうやら伊月の腕の中で抱きしめられながら、泣きつかれて眠ってしまっていたらしい。
しかも1時間も学校で寝てしまうとは....。
...うん?
ちょっと待って、今、1時間も寝てたって言ったよね?
「私は、1時間も寝てたの...?」
「うん。ぐっすりと気持ちよさそうに」
「え、待って....。今、何時!?」
ぐっすり寝たおかげなのか、頭が冴えてきてきて色々とヤバい状況なのではと思い始めた。
1時間も寝てしまったのなら、確実に昼休みは終わっているはず...。
「14時10分って時計は指してるけど」
「.......」
彼の言った時間は5時間目がもうすぐ終わることを示していた。



