「俺達の娘はこんなにも立派に育ってくれたぞ」
薫に似てくれたから、こんなにも立派な子に育ってくれたんだな。
あの言葉を朱音が言ってくれた時、本当に嬉しかったし昔の薫と重なって見えた。
いつも人の役に立てる自分でありたいと言っていた。
だからこそ俺も自衛官の仕事を誇りに思って頑張れていた。
きっとこれから先、薫以上に愛せる人なんて出来ないだろうし、いつか俺がそっちに行くまで元気でいてくれ。
朱音の幸せな未来を見届けてから、俺は薫のもとへ行く。
薫が全てをかけて生んでくれた朱音を精一杯守り抜いてから、行くから待っていてくれよ。
仏壇の中で微笑んでいる薫の笑顔を見ながら、心の中でつぶやいた。
ただ頬に流れる涙を感じながら静かに目を閉じてから立ち上がった。



