隠れオオカミくんに溺愛されてます!?




───三者面談当日。



担任の先生と向かい合って私とお父さんが隣同士で座る。



スーツを着ているとより一層ガタイの良さが引き立っている気がするのは、気のせいじゃないと思う。



「本日はお忙しいところご足労いただきありがとうございました」



「いえ。こちらこそ娘がいつもお世話になっております」



こうやって公の場で話す時、お父さんはいつもの口調を封印して昔のお父さんに戻る。



私を配慮してのことだと思うけど、そんなに気にしなくていいのに。



だってどんな口調であっても姿であっても、私の自慢のお父さんには変わりないから。



「とんでもございません。早速ですが、朱音さんの進路について少しだけお話しさせてください」



「朱音さんの希望進路は空琳(くうりん)大学の薬学部と伺っておりますが、変わりないですか?」



「....はい。変わらないです」