「なんかキャラが変わってない?」
「変わってないと思うけど?俺は元々、こんな性格だよ?」
今まで猫を被っていたとは思わないけど、今の感じは今まで出会ったことがないと思う。
彼が離れてくれたことで一息つけたけれど、撫でられた感触がよみがえってきてむず痒い。
...あんなに手、大きかったんだ。
「じゃあ俺はそろそろ帰ろうかな。あんまり俺がいても休めないでしょ?」
「....えっ」
出たリアクションは寂しいと言っているみたいで、思わず口を押さえた。
「朱音はしっかり休んでから帰りなよ。何かあれば呼んでくれていいから」
最後にまた頭に手を乗せてから、自分の荷物を持ってひらひらと手を振って、保健室を出て行った。
彼が出て行った扉を見つめながら、頭に残る温もりだけを感じていた。



