「ふーん。じゃ、俺が教えてやろうか?」
「............は?」
あたしは突っ伏していた顔を上げた。
教える......勉強を? あたしに?
担任の先生がにっこりを笑った。
「いいと思うぞ。榎本、江川に教えてもらえ」
「赤坂センセイっ⁉ 何言っちゃってんの⁉」
担任の先生......赤坂先生。通称・赤セン。
ちなみにいうと、社会の先生だ。
「いや、本気だぞ? だって榎本の去年のテストの点数、知ってっからな?」
「......けどっ!」
「社会は去年の進学テストで23......」
「うわあぁあっ!」
あわてて赤坂センセイの口をふさぐ。
だけどもう手遅れだった。
「ふぅん? 23点だったんだ?」
「......」
「そうだぞ」
「............」
「だからな、先生はいいと思うんだ、江川に教えてもらうの」
「だってよ、星来」
「..................」

