メロンソーダ。[短編]

......え?



「そう言われると、むかつく」



やけに、祐の声が響いて。

むか、つくって......。



「あいつの名前、聞くだけでむかつくんだよ」



そ、っか......そっか。
祐って、あたしのこと嫌いなんだ。

じゃあ、あたしと勉強会してくれたのも、数学ミュージアムしてくれたのも、ただの。

......使命感?

仲いいとは、思ってくれてなかったんだ。

別にただそれだけなのに、なぜかぎゅっと胸が締め付けられて。


あたしは、そのまま駆けだした。

ばれないように、ばれないように。

祐に、見つからないように、あたしは駆けた。



————「あいつの名前を呼ぶのは、俺だけでいい」



だから、走り去ったあたしは。

そんな祐の声は、聞こえなかった。