最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 やっぱり、新さんは凄い。

 そして自分がどれだけ新さんのことを好きなのか、痛いほど分かった。

「ありがとうございます、新さん……もう、大丈夫ですっ。」

「なら良かった。神菜は笑ってるほうが良い。まぁ、神菜はいつでも可愛いが。」

「っ……。」

 突然言われた「可愛い」という単語に、ぶわっと顔が熱くなる。

 何回言われても、こう言うのは慣れない……。

 新さんはさらっと恥ずかしいセリフを言ってしまうから、恥ずかしくないのかと思ってしまう。

 私だけが恥ずかしい思いをしているのかな……なんて。

 ……だけど、好きな人に言われるのは何回言われても嬉しい。

 その時、傍から怒りを含んだような大きな声が飛んできた。

「こんなところでイチャイチャしないで! ほら神菜、一緒にケーキ食べよっ?」

「へっ……わぁっ!?」

 ぐいっと風羽さんに腕を引かれ、風羽さんのほうに引き寄せられそうになる。

 でもその瞬間に、明李君が風羽さんを私から遠ざけた。

「来栖さん、神菜は新さんのなんですからそういうのしちゃダメですよ! 高貴な魔族様なのに、道徳的な心は持っていないんですか~?」