最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 努力しなければいけない、落ちこぼれの魔族。

「……さっきね、あの二人からお話を聞いたんだ。」

 ――え?

 何を言うかと思えば、おもむろにそう言った先輩。

 ぽかんとしている僕に対し先輩は、ふわっと微笑みかけた。

「皐月君は一番努力家で、一番能力が高いって。めいちゃんみたいな言語能力を持つ人形を作りだしている時点で、とても凄い事だって。」

 あの二人、いつも僕のことをいじってくるのにそんな事言ってたのか……。

 だけどそれと、今僕が思ってる事とどう関係が?

 ふっとそう思い、先輩に尋ねようとした時だった。

「皐月君は今のままでも十分凄いよ。だからね、無理に頑張ろうとしなくていいんだよ。」

「……先輩。」

「私が、そうだったから。頑張っても何にもならない時だって、あるから。」

 ……っ。

 悲しそうに笑う先輩に、きゅっと胸が締め付けられる。

 先輩は僕よりも、絶対壮絶な人生を送ってきたんだろう。僕よりも、相当苦労してきたんだろう。

 『大丈夫です、先輩。』