最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

【side皐月】

「元宮神菜様……!? 何でここにっ……!?」

「ねぇ皐月! 何で元宮様がここに居んのよ!」

「ちょっとマジでヤバいって……。元宮神菜が目の前にいるとか、信じられねぇって……。」

 はぁ……どいつもこいつも、慌てすぎだろ。

 心の中で毒を吐き、とりあえずこいつらの説明を先輩にする。

「こいつらは僕の友達で、僕と同じ人形遣いでもあります。さっきまで僕たち、ここで見ての通り勉強会してたんですよ。って言っても、僕たちは腐れ縁かってくらい幼い頃から居るので毎年恒例なんですが。」

 あはは……と、苦笑いを零す。

 簡単にこいつらの説明をすると、先輩は納得したように「そういう事だったんだっ。」と微笑んだ。

 ……もう、先輩ったら。

 そんな簡単に笑顔見せるとか、警戒心どうなってんだろう。

 先輩も分かってるはずだけど、僕は先輩に好意を寄せているんだから。

 神々に言われていないのか……? 『他の男に笑顔を見せるな』って。

 あの人なら言いそうなのに、この様子だと言っていない。