最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

「いえっ、あの人たちのことは気にしないでいいですよっ!」

「さーつーきー!」

 ……無理、だよ。この状態で気にしないでは流石に無理あるよ。

 しかも皐月君を呼んでいる声はさっきまで嫌味を含んでいたのに、今は懇願するような声になっている。

 それが可哀想に思えてしまって、皐月君にこう提案してみた。

「さっきから皐月君を呼んで勉強教えてって聞こえるけど……もしかして、お勉強会してた?」

「……そうですけど。」

「だったら私も一緒に勉強してもいいっ?」

「え?」

 私のその提案に、皐月君はぽかんと口を開けている。

 説明足りなかったかな?

 そう思った私は直後にもう少し簡単に、同じ提案をした。

「私も勉強道具持ってきてるし、一年の内容なら分かるから……教え合いっこしてたなら、私も一緒にできるかなって思ったの。どう、かな……?」

 生徒会の休憩時間に勉強をたまにするし、夏休みの宿題も進めなきゃだから一応勉強道具一式は持っている。

 それに声の数からするに、複数人に教えなきゃいけないと思う。