最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

「神菜~、こっち来てー!」

「へっ、明李君っ……!?」

 そのまま私はあれよあれよとソファに誘導され、座らされる。

 まだ座りなれないふわふわソファに翻弄されながら、頭にある物を被せられた。

「これでより分かりやすくなりましたね。先輩、誕生日本当におめでとうございます。」

「おめでとう、神菜ちゃん!」

 被せてくれたのは皐月君で、少し大きな誕生日ハットを両手で持つ。

 そう言ってくれた皐月君の後ろから姿を見せたのは、久しぶりに見るめいちゃんだった。

 めいちゃんは笑顔でそう言い、私の膝にちょこんと座った。

 でも私は、未だ状況を飲み込めていない。

 それに、聞きたい事がある。

「あの……どうして皆さん、私の誕生日を知っているんですか?」

 私自身が忘れていたから、自分からは言っていない。

 じゃあどうして、皆さんが知って……?

 純粋にそんな疑問に行きつき、首を少し傾げる。

 すると何故か、あからさまに風羽さんが顔色を変えた。

 あれ……?

「風羽さん、どうしてそんな真っ青な顔しているんですか?」