最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

「も、戻れたっ……!」

 煙がなくなってから、自分の頭に手を伸ばして確認してみる。

 そこにはもう猫耳はなくて、ちゃんと人間の姿に戻れた。

 はぁ……本当に良かった、戻れて……。

 このまま戻れなかったら……そう考えると、ちょっと怖いかもしれない。

「やはりいつもの神菜のほうが落ち着くな。さっきも可愛かったが。」

「う……あ、ありがとうございます……。」

 新さん、相変わらずさらっと言うから過剰反応してしまう……。

 顔を急いで隠すも、新さんに遮られてしまう。

「何で顔を隠すんだ。」

「だ、だって今顔真っ赤ですもんっ……。恥ずかしい、ですっ……。」

「ふっ、可愛いな。」

 わ、笑われちゃった……。

 ぷくーっと頬を膨らませても無意味なのは分かってるけど、ついしてしまう。

 その時、新さんはおもむろに何かを思い出したようにはっとした表情になった。

 そして、私を抱きしめていた腕を解きソファから立ち上がる。

「少し待っててくれ。すぐ戻ってくる。」

「わ、分かりましたっ。」