最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 はぁ……してやられた、ってわけね。

 ……落とし前、付けてもらうか。

「こんのヤンデレストーカー妖精! やったのお前だったのかぁぁぁ!!!」

 単純な野郎共は、真の黒幕が分かった途端標的を変える。

 創はいつものポーカーフェイスだけど、今は考える事が透けるように見えて分かる。

『やっちゃったな。でもまぁ、皆さん返り討ちにすればいいか。』

 ……だろうな。

「空衣さん、考えてる事面白すぎ。その通りですよ。」

 こそっと観心に耳打ちされ、悪い笑みを浮かべる。

 やっぱり、な。

 神菜大好き創のことだ。それくらいの覚悟はできてるはず。

 だったら俺も、その覚悟に報わないとな。

「すぐに降参しないでね、黒幕さん。」

「こっちだってそれ相応の覚悟はしてます。するなら思いっきりどうぞ。」

 ふっとヤンデレめいた表情を浮かべた創は、きっと神菜のことを考えている。

 逆にそうとしか考えられない。

 創は本気で守りに入るはずだ。しかも創は、世界有数の権力“草薙”の名を持っている。