最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 レシピ本を汚さないように、そして落とさないように気を付けながら作り進めていく。

 私が今作ろうとしているのは、抹茶のシフォンケーキ。

 できるだけ甘くならないようにしながら、丁寧に作っていく。

 ケーキ類は私も好きだし、シフォンケーキとなれば作り慣れているからとっても楽しい。

 ふふっ、新さん喜んでくれるかなぁっ……。

 一人で笑っているのは異質だと思うけど、これは不可抗力だ。

 新さんのことを思うといつでもドキドキしちゃうし、幸せになる。だから、頬が緩みっぱなしになってしまう。

 ……お母さんたちと住んでた時は、よく一緒にお菓子作りしてたなぁ。

 一人だからか、懐かしいお菓子作りをしているからか、ついそんな事を考えてしまった。

 会いたい、なぁ……。

 中学生の時離れ離れになってから、お母さんとお父さんに全然会えていない。

 けどそれもそうだ。私は今の二人の居場所を、何一つ知らない。

 会いに行きたい!と思っても、なかなか行けなさそうなのが現状。

「二人とも、元気かな……。」