最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 ちょっとだけ緊張して、ピシッと体を強張らせる。

 そんな私に風羽さんはクスリと笑い、次に目を伏せた。

「神菜の一番好きな花は何?」

「好きな……?」

 何の前触れもなくそんな事を聞かれ、素っ頓狂な声が出てしまう。

 私が好きな、花は……。

「スミレ、です。ずっと前から、スミレが好きで……。」

「それならこれは、覚えてる?」

「えっ……?」

 そう言いながら風羽さんが取り出したのは、小さなしおり。

 その中には……全然色褪せてない、スミレがあった。

 ……これ、知ってる。

 何だろう、このしおりが懐かしいような……ずっと前に、見た事があるような……。

「……もしか、して。」

「思い出した? 神菜。」

「は、い……思い出し、ました。」

 知ってる、このしおりを。

 そして……――風羽さんのことを。

 前過ぎて、忘れていたみたいだ。私は一度、風羽さんと一緒に遊んだ事があったらしい。

 今、思い出した。

『ふわくんっていうんだねっ。かわいいおなまえっ!』